ルパン三世(TV第二シリーズ) 155話「さらば愛しきルパンよ」は宮崎駿さんが脚本・演出を務めた作品として有名です。
この記事では、「さらば愛しきルパンよ」の製作背景やあらすじ、ヒロインである小山田真希がナウシカに似ていることなどを考察しています。
とても面白い作品なので、この記事を読んで興味を持たれた方はぜひ視聴することをオススメします!
目次
さらば愛しきルパンよのマキがナウシカに似てる?
「さらば愛しきルパンよ」について
「さらば愛しきルパンよ」はルパン三世(TV第二シリーズ) 155話のお話で、同シリーズの最終話です。
145話「死の翼アルバトロス」と共に、宮崎駿さんが「照樹務」名義で脚本・演出を担当しています。
2021年9月に行われたTVシリーズの全276話、テレビスペシャル全27作品の中から好きなエピソードに投票する「金曜ロードショー」(日本テレビ系)の企画「みんなが選んだルパン三世」にて、TVシリーズ第一位に輝きました。
\発表📢#金ロー 放送作品❗️/
10/15(金)📺TVシリーズ
🥇PART2#155 さらば愛しきルパンよ
🥈PART1#1 ルパンは燃えているか・・・・⁈
🥉PART5#24 ルパン三世は永遠に
4⃣PART2#145 死の翼アルバトロス10/22(金)📺TVスペシャル
🥇ワルサーP38(1997年)▶️https://t.co/fePqptEMG1@kinro_ntv pic.twitter.com/HWsWT9gtIS
— アニメ「ルパン三世」公式★【PART6】10月放送 (@lupin_anime) September 17, 2021
作品が作られた経緯
元々、宮崎駿さんはルパン三世(TV第二シリーズ)に否定的だったそうです。
そこで自身が監督を務める「カリオストロの城」では、理想のルパン像としてルパンの年齢を引き上げ、正義のヒーローとして悪と対峙する姿を描きました。
「カリオストロの城」の1年後に製作した「さらば愛しきルパン」でも、正義のヒーローとしてのルパンを全面に出すとともに、TV第二シリーズに対するアンチテーゼとして偽ルパン一味を出すことで、「TV第二シリーズのルパンは全部偽物だったのではないか?」と思わせるような演出をしています。
他の回とは作風が異なりすぎたこの2作品は、お蔵入りにされる可能性もあったそうで、宮崎駿さん本人も「偽ルパンはやりすぎだった」と仰られています。
宮崎ルパンの特徴
「カリオストロの城」「死の翼アルバトロス」といった宮崎ルパンに共通する特徴として、前述した通り正義のヒーローとしてのルパン像が全面に押し出されていることが挙げられます。
これは宮崎駿さんが様々な作品でテーマとしている「反戦」をわかりやすく描いたものではないでしょうか?
「死の翼アルバトロス」で小型原子爆弾の設計図を破り捨てる、「さらば愛しきルパンよ」でロボット兵を表沙汰にして軍事転用を妨害する、といったルパンの行動からも「反戦」のテーマを強く感じられることでしょう。
作品のあらすじ
1981年の東京上空に謎のロボットが突如現れます。ロボットは宝石店を襲撃、ルパンの犯行声明カードを残して飛び去ります。
ロボットの正体は、国防軍の依頼で永田重工で開発され輸送中に何者かによって強奪されていた装甲ロボット兵「ラムダ」。事態を重くみた日本政府は「緊急事態宣言」を発令します。
「ルパンがこんなことをするはずがない、あれは偽者だ」と信じる銭形は、ルパン一味のアジトを突き止めるのですが、逆に捕らわれてしまいます。
そこにはルパン一味の他にラムダを操縦していた娘・小山田真希(マキ)がいました。
マキはロボット開発者である父の遺志を継ぎ、ルパン一味とともに犯罪を行うことでロボットの危険性を世間に訴えようとしていたのでした。
ところが、協力していたルパン一味は真っ赤な偽物。
永田重工の回し者で、ロボットに犯罪をさせることで顧客に対するデモンストレーションとしていたのです。
正体を見抜かれた偽ルパンはマキを拘束。銭形もろともアジトを爆破します。
しかし、銭形は本物のルパンの変装でした。
危機一髪で爆発から脱出し、マキを救出したルパンは事件の黒幕である永田重工との決着をつけるため、川越本社に降り立ちます。
マキがナウシカに似てる?
キャラクターデザインが似ている、声優が島本須美さんである、などマキは「風の谷のナウシカ」の主役であるナウシカと共通点が見受けられます。
「天空の城ラピュタ」(1986年)に登場するロボット兵は、ルパン三世「さらば愛しきルパンよ」(1980年)で先にラムダという名前で登場していたことは有名ですね。
どちらも宮崎駿監督が携わっていたという共通点がある。
この話のヒロインは小山田マキ。声優は島本須美さん。ほぼナウシカ。 pic.twitter.com/QsJ9YrrFsn— 青空🍀 (@aozora_kaori) September 29, 2017
本作の真希にインスピレーションを得て、後にナウシカをキャラクターを設定したのではないでしょうか。
小山田真希(マキ)とは?
ルパンのマキちゃん可愛いなw pic.twitter.com/hsTvZCdvVp
— 秘密結社ブランケット (@yozakur73057073) December 23, 2019
本作のヒロインで、作中に登場するロボット兵「ラムダ」「シグマ」を開発した小山田鉄一博士の一人娘。心優しいしっかりした性格。
ロボット兵の恐ろしさを周知したかったマキですが、国家機密であるため自身の力だけではどうにも出来ませんでした。
そこでルパン一味(実際には偽物)に協力して犯罪を行うことで、世間にロボット兵の危険性を周知しようとしていました。
ナウシカに似ていますが、ラストシーンの銭形とのやり取りなど、「カリオストロの城」のクラリスを思わせる部分もあります。
そして最終回、
「さらば愛しきルパンよ」では、
クラリスに似てるしナウシカにも似てる小野田マキという女性が出てくる。声も島本須美さん。
しかも、
カリオストロの城の主題歌、
「炎のたからもの」のメロディが
あるところで流れる。マジで。
それがどこで流れるのか確かめてみよう!!オススメ‼️ pic.twitter.com/72DLkEBfQV— ♦️♠️Osamurai soul♥️♣️ (@UneasyTears) July 13, 2021
ちなみにナウシカ、クラリス共に声優は島本須美さんです。
クラリス→マキ→ナウシカと徐々にアクティブになっていくのも面白いですね。
同一人物 pic.twitter.com/yIHZ696BNG
— ソリッド=ケンケン (@KenkenZenmai) June 20, 2021
父は小山田鉄一博士
マキの父である小山田鉄一博士はロボット研究者。
作中に登場するロボット兵「ラムダ」「シグマ」の生みの親です。
資金難に陥り永田重工の協力を受け入れたものの、軍事転用に反対したことで研究成果を奪われてしまいます。
作中時点では故人で、失意のうちに亡くなったと語られています。
ロボット兵ラムダについても
「天空の城ラピュタ」(1986年)に登場するロボット兵は、ルパン三世「さらば愛しきルパンよ」(1980年)で先にラムダという名前で登場していたことは有名ですね。
どちらも宮崎駿監督が携わっていたという共通点がある。
この話のヒロインは小山田マキ。声優は島本須美さん。ほぼナウシカ。 pic.twitter.com/MEreLkKwSS— 青空🍀 (@aozora_kaori) October 15, 2021
ロボット兵ラムダとは?
小山田哲一博士が開発したロボット兵ラムダ。
頸部分についたプロペラによる飛行能力や精密作業が可能な複数の補助腕を持ちます。
また、作中では描かれていませんが、ビーム発射能力も有しているようです。
「天空の城ラピュタ」のロボット兵と似ている?
ラムダは後に宮崎駿さんが製作する「天空の城ラピュタ」に出てくるロボット兵ラムダとほぼ同じ外見をしています。
マキがナウシカのルーツになったように、宮崎駿さんがラピュタを製作する上で、ラムダを再登場させたと思われます。
マキ役は島本須美
引用:gooニュース
島本須美のプロフィール
本名 | 越川 須美(こしかわ すみ)(旧姓:島本) |
生年月日 | 1954年12月8日 |
出身地 | 高知県高知市 |
血液型 | A型 |
配偶者 | 越川大介 (お笑いタレント) |
著名な家族 | 越川詩織(女優、声優) |
所属事務所 | フリー |
島本須美の経歴
1979年、「ゼンダマン」にて声優デビュー。
同年、世界名作劇場シリーズ「赤毛のアン」オーディションにて宮崎駿と出会う。
その後、「ルパン三世 カリオストロの城」のクラリス役に抜擢。
クラリス役を皮切りに、「風の谷のナウシカ」「となりのトトロ」「もののけ姫」と多くの宮崎駿作品に出演されています。
まとめ
ルパン三世(TV第二シリーズ) 155話「さらば愛しきルパンよ」の製作背景、あらすじ、ヒロインであるマキの人物像やナウシカに似ている点について解説しました。
・宮崎駿が脚本・演出を務めている
・マキがナウシカに似ている
・ラムダが「天空の城ラピュタ」のロボット兵に似ている
といった後の宮崎駿作品との共通点も見受けられます。
数多くの神回があるTVシリーズの中でも、特に人気の高い作品です。
宮崎駿作品ファン、「カリオストロの城」ファンの方は是非視聴をオススメします!
コメントを残す