チェンソーマンの海外人気はなぜ?アメリカではハーヴェイ賞も

漫画『チェンソーマン』は2019年から2021年に、週刊少年ジャンプで連載された大人気漫画です。

2022年10月からアニメの放送が開始され、海外のアニメファンからも絶賛の声が多く聞こえてきます。

作者の藤本タツキ先生は、アメコミや映画好きとして知られており、『チェンソーマン』は外国人でも親しみやすい作風であると言えます。

また、漫画『チェンソーマン』は2021年と2022年に、アメリカで開催されるハーヴェイ賞の「Best Manga」部門を2年連続受賞しています。

本記事では、なぜ漫画『チェンソーマン』が海外で人気なのか考察しまとめてみました。

チェンソーマンの海外人気はなぜ?

 

 

日本の漫画は海を越え、各国でストリーミングで楽しむことができるので、海外でも人気があります。

2022年には、『チェンソーマン』は『呪術廻戦』や『鬼滅の刃』などの人気漫画と並ぶほどの売り上げを達成しました。

チェンソーマンとは?

 

『チェンソーマン』は藤本タツキ先生によるダークヒーロー漫画で、かつてのジャンプのヒーロー像を大きく打ち破った作品として人気が急上昇しました。

勇気・友情・努力を大切にしているのが、ジャンプの主人公の特徴ですが、デンジは勇気はありますが友情と努力はあまり大切にしていません。

まず、デンジは極貧の中で親の借金を返すためにデビルハンターとして雇われ、ポチタの命と引き換えに不死身のチェンソーマンになりました。

デンジは、極貧の時にはできなかった「胸を揉む」「キスをする」「上司のマキマと旅行に行く」などの理由で悪魔と戦います。

誠実さに欠け、友達を大切にしている面はありますが、戦う目的は大層なものではなく小さな幸せを大切にできる主人公です。

また、デンジは努力をしなくても不死身の体を手に入れており、戦闘力に関しては初めから強大です。

海外人気の理由を考察

『チェンソーマン』が海外で人気なのは、悪魔がアメコミのキャラクターデザインから着想を得ているところと、リアリズムを追求した話の展開だと推測されます。

デンジのチェンソーマンになった姿は、頭にチェンソー、両腕にもチェンソーの刃が生えていてシンプルながらもかっこいいビジュアルです。

また、敵であるサムライソードは、『ヘルボーイ』のクロエネンにも似ていて、アメコミを元にした敵キャラは親しみをもてるのかもしれません。

話の展開についても、悪魔の能力を使うデビルハンターがチームになって、主人公が窮地を乗り越えていくという展開はアメコミに通じることがあるかもしれません。

また、高層ビルを乗り越えながら戦う姿は『スパイダーマン』を連想させるので、アメコミ好きにとっては堪らないのではと感じます。


アメリカではハーヴェイ賞も

 

 

漫画『チェンソーマン』は、アメリカの芸術作品を選定するハーヴェイ賞を二度も受賞しました。

これは前代未聞の功績であり、『チェンソーマン』が海外での人気を獲得したことが露わになりました。

 

 

ハーヴェイ賞とは?

 

 

ハーヴェイ賞とは、アメリカの作家で漫画家であるハーヴェイ・カーツマンを称え、出版社ファンタグラフィックが主催する漫画の賞のことです。

1987年から開催されている、アメリカで長い歴史を持つ出版業界の中でも有名な賞で、日本の漫画作品も2000年代から海外部門として受賞されるようになりました。

過去には、手塚治や高橋留美子もSpecial アワードを受賞しており、『僕のヒーローアカデミア』や『とんがり帽子のアトリエ』もメインアワードに選ばれています。

しかし、2年連続で「Best Manga 賞」を受賞したのは『チェンソーマン』だけだそうです。

チェンソーマンのアメリカでの人気

『チェンソーマン』がアメリカで人気の理由は、今までの少年漫画の常識を打ち破ったことと、グロテスクで大人も楽しめる世界観があった為だと推測されます。

今までの少年漫画は、夢を大切にしていて、特にナンバーワンになりたいという目的で動いていた主人公が多かったように感じます。

一方主人公のデンジは、普通の暮らしができて美味しいものが食べれれば良いという価値観で、等身大の主人公が逆に新鮮に感じたという意見が多かったです。

また、海外のアメコミでグロテスクな描写に慣れ親しんでいる読者は、逆に『チェンソーマン』の戦闘描写くらいがエキサイティングに感じたのかもしれません。

さらにアメリカでは、ディズニーやアメコミのように、鼻を大きく描いたり、足が大きかったり特徴がしっかりしているキャラクターを好む傾向があります。

そのため、頭に悪魔の形が現れる魔人や、トマトの悪魔などパッと見て、それがどのようなものかわかりやすいキャラクターが親しみやすかったのでしょう。

さらに、昨今マンネリ化していた、主人公やサイドキャラクターの過去を何編も連載する展開には、日本だけでなく海外の読者も心底うんざり感じていたようです。

過去の回想を断片的に抑え、物語の軸をしっかり明確にして展開していった『チェンソーマン』は、日本だけでなく海外でも受け入れられたのです。

まとめ

漫画『チェンソーマン』が海外で受け入れられている理由について考察しましたがいかがだったでしょうか。
 
YouTubeなどで、海外のGEEK(オタク)達が、アニメ『チェンソーマン』を見て感想を述べる動画が数多く収録されています。
 
アメリカ人は、「銃の悪魔」について複雑な思いがあったようですが、楽しんでアニメを鑑賞していたようでホッとさせられました。
 
日本でも海外でも、『チェンソーマン』の人気が盛り上がっていくといいですね。
 
最後まで読んでいただきありがとうございました。
 
 
 
 

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