【キングダム】成蟜の死までをたどる!瑠衣や信に残した言葉についても

この記事は、キングダム34巻の内容にあたる、呂不韋が屯留の地にて画策した陰謀によって、成蟜(せいきょう)が政(えいせい)への反乱の首謀者に仕立て上げられ、妻・瑠衣(るい)と共に捕まってしまった場面を振り返っていきます。

妻の瑠衣を救うために屯留内にて奮闘し、救出の最中、敵軍に追い詰められた成蟜は自ら盾となり、自分の命と引き換えに瑠衣を助け出しました。

成蟜はなぜ屯留に向かったのか?

瑠衣を助け出した後、愛する妻に残した最期の言葉とは?

憎かったはずの信に対して残した言葉とは?

詳しく解説していきます。

 

【キングダム】成蟜の死までをたどる!


引用:https://kingdom.fandom.com/wiki/Sei_Kyou

実写映画では本郷奏多さんが成蟜を演じていました。

 

成蟜が屯留に向けて出陣

成蟜の妻の瑠衣が曽祖母の誕生祝いということで、10年ぶりに出身地である屯留(とんりゅう)に帰郷しました。

成蟜は瑠衣を見送りましたが、その屯留の地から”趙(ちょう)が攻めてきた”との連絡がありました。

しかし、屯留の地には実績のある将軍が滞在しておらず、秦国は対応に困っていました。

そんな中、丞相・呂不韋(りょふい)が提案します。

大王・政自ら出陣して、蕞(さい)の再現をしてみては、と。

自分の国の王様に向かって戦いに行けって、なかなかの部下ですよね。

 

そのとき、成蟜が出陣を名乗り出ました。

王族の力を見せつけるために、瑠衣を助けるために。

 

反乱軍の罠にかかり牢獄へ

屯留に着いた成蟜は趙軍を退けて、無事に屯留城へ入城します。

入城すると、蒲鶮(ホカク)という城主代行が現れました。

そして、蒲鶮からこう提案されます。

「この地に集まった軍は7万になります。この軍で再度、咸陽を攻めて成蟜様が玉座に座るのです」

この言葉を聞いた成蟜は、何か陰謀があると気付き、成蟜の信頼の厚い副将の袁夏将軍に蒲鶮を切れと命じました。

そして、それに答えた袁夏将軍が蒲鶮の首をはねようとした時、同じく副将の龍羽将軍が袁夏将軍の首をはねてしまったのです。

まさかの副将の龍羽将軍も呂不韋の企てた陰謀派の人間であり、提案を断った成蟜はそのまま囚われてしまいました。

信頼していた身近な人に裏切られると、人を信じられなくなりそうですね。

 

 

脱獄するも蒲鶮の手下と乱戦し負傷

成蟜は自身も囚われていながら、瑠衣を助けるために脱獄を図ります。

牢の番をしていた屯留城の兵士に、この先に待ち受ける恐ろしい未来について語りかけていきました。

真相を知っているお前達は、一番最初に一族皆殺しになるぞ。俺もかつて謀略を目論んだ身、奴(蒲鶮)の考えはよくわかる。そして、俺をここから出せば、お前らも家族も粛清されず、本当に大金を手にすることができるぞ。事の生き証人を殺して俺になんの得がある。それに瑠衣を救えたなら、お前達は屯留の英雄だ。さあ、時がない。今すぐ決めろ。お前達とお前達の家族の運命を!

引用:キングダム

 

今自分を助けることのメリット、助けなかったときのデメリットを屯留兵に伝えました。

これが功を奏し、牢から脱出するに至りました。

この場面で冷静に状況を判断して、どうすれば瑠衣を助けられるかを考えたんでしょうね。

 

牢を脱した成蟜でしたが、蒲鶮の兵たちと出くわしてしまいました。

交戦の最中、成蟜の幼少期からの教育係、寿白が成蟜を庇って奮戦。

しかし、敵兵の剣が寿白の腹を貫いたのを見てしまった成蟜にも隙が生まれ、成蟜も深手を負ってしまいます。

敵兵が成蟜に止めを刺そうとしましたが、寿白が最期の力を振り絞ってこれを阻止し、敵兵を倒しました。

最期の残された力で主君を守る、かっこよすぎます。

 

瑠衣を救出

蒲鶮の兵たちとの交戦で深手を負った成蟜。

生き残った1人の屯留兵とともに、なんとか瑠衣を救出することに成功しました。

しかし、後ろからは蒲鶮が迫ってきています。

成蟜は瑠衣に肩を借りながら、脱出を試みる事にしました。

愛する人にやっと会えたと思ったら血まみれ。

助けてもらってうれしいけど、自分の為にこうなった、と考えたら素直に喜べないですね。

 

蒲鶮を打つも自らも瀕死に

成蟜は瑠衣と侍女達に助けを呼びに行かせ、成蟜と屯留兵・朱韓は迫りくる蒲鶮達を迎え撃つべく、その場に残りました。

「もう一仕事するぞ」

と朱韓に命じ、蒲鶮達と相対しました。

成蟜は致命傷を負いながらも、蒲鶮達を返り討ちにして、呂不韋の描いていた陰謀は、成蟜の命がけの戦いで阻止することが出来ました。

やはり悪役っぽい顔をしてて、本当に悪い奴が倒されるのはスカッとしますね。

 


瑠衣や信に残した言葉

 

瑠衣への言葉

瀕死の成蟜は、飛信隊を連れて戻ってきた瑠衣にこう伝えました。

瑠衣、よく聞け。この後俺の一派はお前がまとめ上げろ。半分はいなくなるだろうが残った半分をお前がまとめろ。そして、その後、政の下に一本化しろ。お前は頭もいいし心も強い女だが十分やれるはずだ。

引用:キングダム

 

と瑠衣に自分の意志を託し、部下たちも瑠衣にすべて任せると伝えました。

瑠衣を信頼していなければ、絶対出てこない言葉だと思いました。

そして成蟜は幼少期の出会った頃の2人を思い出しながら、死の間際、瑠衣にこう伝えました。

瑠衣、許せ。また苦労をかける。俺はお前と初めて会った時、あの時からずっとお前にほれている。

瑠衣にそう伝えると、

知っています。

瑠衣も涙を流しながらも、笑って答えました。

 

この場面では誰もが涙してしまいますね。

 

信への言葉

 

 

成蟜は自分を救出に来た信に対しても、次のように言葉を残しました。

お前は飛信隊の信だな。あの忌々しい下賤のガキがよくの四千人将になどなれたものだ。政が蕞へ出陣する前に中華統一の話を聞いた。五百年の争乱に終止符を打ち世を正す、響きは美しいが正に血の業、はね返ってくる怨念は長平の比ではないぞ。奴も覚悟の上であろうが、それでも一人で受け止められる代物ではない。奴が膝から崩れるようなら俺がとって代わって成してやるかとも思っていたがそれも叶わぬ。飛信隊信、貴様が奴の剣にして盾であることを忘れるな。貴様の存在自体が奴の支えとなる。そこで貴様が倒れるなら嬴政は、

引用:キングダム

 

そして信は成蟜の言葉を遮り、

「大丈夫だ。俺は絶対倒れねぇ」

そう答えました。

信と初めて出会った頃の成蟜からは、まずこの言葉は出ないでしょう。

2人とも体だけではなく、心も大きく成長してきた結果ですね。

 

成蟜の変化

以前の成蟜

ここで成蟜の過去を思い出してみましょう。

物語の序盤では、政の玉座を狙い、暗殺を企てていました。

王族の血を引いていることに誇りを持っていて、人間性としても身分が低い者を見下し、残酷で慈悲のない性格の持ち主でした。

正に王族!悪いイメージの王族です。

ここまで人間性が変わるものか?というぐらいの変わりっぷりですね。

 

死の間際の成蟜

反乱から3年が経ち、成蟜は嬴政から中華統一の話を聞かされました。

その後から、嬴政に協力的になっていったように感じられます。

また嬴政が蕞へ出陣した際、王がいない間の国を任されるなど、嬴政からの歩み寄りもあり、お互いに良い関係性になっていったのではないかと考えます。

自身の死の間際の際も嬴政や瑠衣、秦国の事を想い、嬴政に少しでも助力するために、成蟜一派の道筋を瑠衣に託していました。

 

嬴政はなぜ成蟜を信じたのか?

嬴政はこの一連の流れを、最初から何かあると感じ取っていたように見えます。

瑠衣の10年振りの屯留への帰郷に合わせて、その屯留への趙軍からの攻撃、それを撃退するために呂不韋が進言した大王・嬴政自らの出陣要請。

確かに並べて見てみると、不審なことだらけです。

それに加え嬴政は、自分が不在の時に国の実権を任せたりしている成蟜に信頼を置いていたため、余計に信じられなかったのではないでしょうか。

これら全てが呂不韋による策略だったとしたら、と勘付き、すぐに成蟜救出作戦を立てたのではないかと思います。

嵌められた成蟜の事を考えると、本当に呂不韋には腹が立ちます!

 


まとめ

 

この記事では、成蟜という一人の人間の過去から亡くなるまでの人物の変化、そして死の間際に残した愛する妻への言葉や、兄である嬴政への思い、信に託した言葉などについて解説しました。

ここまで初登場からの人物像の変化を見せてくれたキャラクターもなかなかいないと思います。

ぜひ、この34巻の話を読んでみて、成蟜の魅力に惹かれていって欲しいです。

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