TVアニメ「王様ランキング」の2期が2022年1月より放送されています。
もともとは2017年より漫画投稿サービス『マンガハック』に投稿されて人気になった作品ですが、作者の十日草輔(とおかそうすけ)さんの経歴がユニークでいろいろ学べるところが多いです。
十日草輔さんについて見ていきたいと思います。
目次
王様ランキングの作者は十日草輔!
今や大人気の『王様ランキング』。
アニメも大好評で1期2期と続けて放送されています。
作者の十日草輔(とおかそうすけ)さんはどんな方なのでしょうか。
ご自分で描かれた自画像はこんな感じです。
この時は43歳でしたが、2021年現在45歳のようです。
人気漫画家になった今でも基本は変わりのない生活をしているようです。
十日草輔の経歴
十日草輔さんの経歴を見ていきます。
十日草輔さんは、子どものころから絵がうまいと周囲から褒められていたことで、絵を描くことに自信があったそうです。
23歳で漫画家を目指す
デザインの専門学校を卒業し、製版会社で貯めたお金を元手に、23歳の時に漫画家を目指します。
出版社に原稿を持ち込むも、まったく反応がなく、社会とのつながりもなかったため社会復帰が困難になり、引きこもり生活をしていました。
挫折してフリーターに
しかし、空腹には耐えられず、人とのコミュニケーションをとらずに済むファミレスの食事作りのアルバイトを始め、そこから徐々にデザイン会社や宅配の仕事を続けながら、パソコンで絵を描くようになりました。
そしてパソコンで描いた絵本が賞を取り、絵本を出版。ところがその出版社が倒産してしまいます。
しかしその時はweb制作に取り組んでいたので、目標をウェブデザイナーに決めて、就職します。
しかし絵本や漫画を描くことをあきらめきれませんでした。
41歳で再び漫画を描き始める
会社員として働いていた41歳の時に、液タブに出会い一念発起して会社を辞めて漫画を描き始めました。
漫画投稿サービスに「王様ランキング」の漫画を投稿し続けていましたが、1年半たった時に突然人気が出たのです。
それはSNSで「王様ランキング」を紹介した人がいて、そこからたくさんの人が閲覧するようになったからでした。
突然400通ものメールが来て、犯罪に巻き込まれたのかも?と思ったそうです。
漫画の閲覧数は1日で1500万PV。それまでの1年半全体のPV数が100万という事ですから、いかにすごいことかが分かります。(PVはベージビューのことで、何回見られたかを表しています)
王様ランキングの裏話
全ては液タブから始まった
十日さんが会社を辞めようと決心したのは、液晶タブレットと出会ったからです。
それまでは、紙に絵をかいてスキャンし、画像修正ソフトで修正していたそうなのですが、手間がかかるので、つい漫画を描くのがおっくうになってしまったということでした。
ところがたまたま量販店に行ったときに見かけた液晶タブレットを試してみたら、紙に書くのと変わりなく描けて修正もそのままでき、一気に絵と向き合う距離が近くなったのだそうです。
そして、絵を描くという夢への再挑戦をする気持ちになったということでした。
文明の力とはすごいですね。
液晶タブレットがなければ「王様ランキング」は生まれていなかったかもしれません。
そして漫画投稿サイトがあったこと。インターネットがこれほど発達していなければ、自由に描いた漫画を投稿することも、多くの人に見てもらうことも、またツイッターで紹介してもらうこともなかったでしょう。
この時代だったからこそ「王様ランキング」は生まれたのですね。
続けることを第一の目標に
十日草輔さんは、インタビューで、続けることを第一の目標に置いていて、無理しない、気張らないを心がけていた、と話しています。
また、無報酬でもモチベーションを保つために、「習慣化する」ことを心がけていました。
毎日決まった時間に寝て(夜8時)、決まった時間に起きる(深夜3時か4時)、夕方5時には書くのをやめる、土日は休日にする、という事を習慣化していたそうです。
転職6回
十日さんは最後の会社を辞めるまでwebの仕事を続けていたのですが、始めの頃は漫画を描いて引きこもりの時期を引きずっていたため、周りに適応できずに会社を辞めることが多かったそうです。
しかし、やめてもやめてもまた就職活動をして、だんだん社会に出る機会が増えていくと、自信もつき仕事もできるようになって、webコーダーからwebデザイナー、そしてweb担当になり、32歳の時に正社員として働くようになりました。
このエピソードはとても興味深いと思いました。ダメと思ったら逃げてもいい、と割り切ったからこそ、環境を変えてリセットすることができたのですね。
やめる勇気があったからこそ、次に行動ができたのです。それが、「王様ランキング」の成功につながったのでしょう。
夢を追い続けることについて
巷には十日さんのように夢を持ち続けて夢をかなえた人もいるし、夢をあきらめた人もいます。
また、夢に向かっていろいろなものを犠牲にしながら歩み続けている人もいます。
そのどれがいいかなどもちろんわかりません。
ただ、私は十日さんの本を読んで思ったのは、どれもありだ、ということでした。
もし今世で成功しなくても、努力はきっと来世につながるような気がします。
ボッジ王子も、立派な王様になる、という夢を持ち続けているから応援してくれる人(もの?)も出てくるし、努力もできるのです。
王様になれたらそれは素晴らしいですが、なれなくてもそれはそれでいいのかな、という気もしました。
まとめ
「王様ランキング」の原作者、十日草輔さんについて見てきました。
41歳で思い切って会社員をやめて、貯金を崩して生活しながら漫画投稿サイトに「王様ランキング」を1年半投稿し続け、SNS投稿をきっかけに人気となり、アニメ化されることになった、という稀有な経歴の持ち主でした。
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