「スタンドバイミー」は、アメリカの田舎町に住む12歳の少年4人が、期待と不安を胸に死体探しの旅に出るお話でした。
町はずれに列車にひかれた死体が野ざらしになっているという噂を耳にして、死体を発見すれば一躍ヒーローになれると考えたからです。
原作は「The Body」で、ずばり「死体」です。
この作品は、作者のスティーブン・キングの実体験にもとづいているのでしょうか。
スタンドバイミーは実話なのかを検証しました。
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目次
スタンドバイミーは実話?
ゴーディーはスティーブンキング自身?
この作品では、主人公ゴーディーが大人になり、自分の少年時代の出来事を回顧し、それを小説にまとめる、と言う設定になっています。
ゴーディーは成長して若くして小説家として成功したのでした。キングも20代で「キャリー」を発表し、小説家としてデビューしますから、ゴーディーは、キングと考えられます。
ただ、ゴーディーとキングの家庭環境は異なります。
ゴーディーの場合
ゴーディーは両親と兄がいて、その兄が交通事故で亡くなっています。
兄は将来を有望視される学生アメフト選手でした。父は兄のことに夢中でゴーディーに関心がありません。
その兄がなくなり、両親は抜け殻のようになってしまいます。
ゴーディーは兄が生きているときも、死んでからも父の関心を全く受けずに劣等感を持ち続けていました。
両親からは認めてもらえませんでしたが、ゴーディーの才能を兄と友達のクリスが認めていました。それが、後にゴーディーが作家として成功した後押しになっていたのだと思われます。
キングの場合
スティーブンキング ↓
引用:ELLE
キングにも2歳違いの兄、ディビッドがいました。家族構成はゴーディーと同じです。
そして家族の1人を失うのも同じですが、キングの場合は父を失うのです。
それは死亡ではなく、キングが2歳の時に父が蒸発してしまったのでした。
それから母は、一人で夜中まで働き子供二人を育てたそうです。
「スタンドバイミー」の話の中で、ゴーディーは兄からものを書く才能を認められていましたが、キングの場合は、母親が認めてくれていました。
物語を書いて母に読ませると、1話につき25セントくれたそうです。
また、10歳の時には、母からクリスマスにタイプライターをプレゼントされています。
親から否定されて育ち、それをばねにして有名になった人も多いですが、キングは全く反対で、母の愛に恵まれていました。
貧しい生活で苦労もしたけれど、絶対的な母の愛があった、と話しています。
夫が蒸発したにもかかわらず、子供二人を働いて育てながら、キングが11歳ころからは両親の世話もし、子どもに絶対的な愛を注げるとは、本当に素晴らしいお母さんですね。
子どもが列車にひかれて死ぬ設定
キングが4歳の時に線路のそばに家がある友達の家に遊びに行きました。
1時間後にキングは家に戻りましたが顔面蒼白でその日一日口をきけなかったそうです。
キングの母は、彼の友達が、線路で遊んでいた時に列車に轢かれて死んだことを知ります。
この出来事はあまりにも衝撃的だったので、キングはその時の記憶がないそうです。
この事件が「スタンドバイミー」を書くきっかけになったのかについて、キングは公式には認めていません。
しかし、キングが目撃した悲劇は事実ですから、この体験がもとになっていると考えられます。
この事件がきっかけだったのかはわかりませんが、キングは少年時代から殺人事件の新聞のスクラップを集めていたそうです。
スティーブンキングの子ども時代
キングの通っていた小学校は、複式学級制を採用していて、キングは小学校高学年の時に学年の違う子も含めて授業を受けていたそうです。
特に4人で活動することが多かったようで、これが「スタンドバイミー」での仲良し4人組につながったのではないでしょうか。
実際に死体探しの旅に出たことはないようですが、この4人でのやり取りが、話の中に随所に出てくるようです。
キングはロブライナー監督が撮影したこの作品を始めて観たときに涙を流して監督に抱きついたそうです。
映画がとても自伝的(autobiographical)だったからと述べていました。
子ども時代を思い出す素晴らしい作品だったからでしょう。
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まとめ
「スタンドバイミー」について、作者のスティーブン・キングの実体験にもとづいているのかを検証してみました。
創作の部分も多いですが、全体的にキングの子供時代の体験をもとに作られた作品だと分かりました。
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