キングダムで毐国とは?太后の思いや滅亡についても

漫画『キングダム』は2006年から連載され、2022年4月からはアニメ第4シーズンが始まってます。

さらに2019年には映画『キングダム』が上映され、2022年7月には続編である『キングダム2 遙かなる大地へ』の放映が開始します。

主人公信は、奴隷出身でありながらも天下大将軍になるために着々と戦績をあげています。

また、後の始皇帝である嬴政(えんせい)は中華統一のために、茨の道を歩き始めました。

本記事では、キングダムに出てくる毐国(あいこく)の建国や滅亡について、嬴政の母である太后の思いも含めてまとめました。

 

 

キングダムで毐国(あいこく)とは?

毐国とは、太后と嫪毐、そして優秀な宦官・趙高(ちょうこう)が舵をとって作った国です。

山陽地帯の太原という場所に突然作られた毒国を最初は皆怪訝な顔をして見ていました。

しかし、皆の予想に反して毐国民は急激に増加していき国力も増していきました。

 

 

毐国はいつできた?

著雍の戦いが終わり、嬴政が加冠の儀を行う1年前に太后は毐国の建国に乗り出し、嫪毐(ろうあい)を君主として建国が宣言されました。

政の最中に離宮に隠れていたはずの太后が、本殿にいきなりやってきたのです。

山陽長官は嫪毐が勤めることになり、飛信隊がいる著雍からもたびたび1万の兵力が毒国に持っていかれました。

毐国は誰がどこに作った?

毐国は太后が趙高に任せて、屯留よりもさらに北方の地である太原に作られました。

後宮には莫大な資産を持つ三大宮家と呼ばれる、政治とは一切関与しない勢力がありました。

太后は彼らの金を山陽に落とし、まだ領地にして間もない山陽一帯を国として強化しようと提案しました。

当時著雍の戦い後、築城工事などで資金繰りが苦しくなっていたため、太后の提案は呂不韋の了承により受け入れられました。

山陽一帯は昔から戦が多く、貧困地帯であったため、後宮の財力を使うことで毐国の勢力は大きくなっていきました。

趙高(ちょうこう)

趙高は、山陽の戦いの前から太后に仕えています。

影から太后にアドバイスをしていることが多く、肆氏に白紙の手紙を送り嬴政を後宮に誘き出す提案をしたのも趙高でした。

毐国建国の際も表向きは全て太后が指揮をしているように見えますが、計画を立てていたのは全て超高でした。

太后は、趙高が宦官になっていなければ最年少で丞相になれるほどの逸材だと話しています。

 


太后の思いについても

太后はその昔、趙で美しい舞姫として「邯鄲の宝石」と呼ばれるほどの美しい人でした。

しかし、苦難な人生を歩みその性格は大きく歪んでしまったのです。

太后とは?

趙姫

引用:原康久『キングダム』集英社

 

太后は、邯鄲で舞姫として活躍していたところを呂不韋に見初められ、許嫁の約束をしていました。

しかし、呂不韋は出世のために秦の王位継承者である子楚(荘襄王)に、太后を献上しました。

太后は、嬴政を産みますが、趙に秦軍が侵攻して来ると、呂不韋と子楚は秦に逃亡し、二人は邯鄲に取り残されてしまいました。

貧困の差別の中を生き抜き、昭王の死去で子楚が王になったことをきっかけに、太后と嬴政は秦に渡ったのです。

太后の建国への思い

太后は最愛の人に裏切られ、嬴政を虐待することで心の安定を保ち、太后としての威厳を保ち続ける自分に嫌気がさしてしまったのでしょう。

嫪毐の優しさにふれ、二人の子供にも恵まれ、過去を一切断ち切りたいという思いで建国に至ったようです。

しかし、呂不韋の紛れ込ませた臣下の計らいで、謀反への舵がきられてしまいました。

毐国の滅亡

毐国は三万の兵士を集め、咸陽へ進軍しました。

太后はあらかじめ偽の玉璽を仕入れていたことで、函谷関を突破し進軍は容易となり、何もかも上手く手筈通りに進んでいたはずでした。

将である樊於期(はんおき)をすえ、秦に深い恨みを持つ戎翟公(じゅうてきこう)を大将にして指揮を取らせ、楚軍からも援軍がありました。

烏合の衆であった兵士たちは同士討ちをさせ、後戻りの道を断ち、即効で反乱軍を作り上げました。

しかし、誰も予期していなかったことが起こりこの毐国反乱は失敗に終わります。

反乱の失敗

反乱の失敗の原因は、秦の最高軍師である昌平君が呂不韋を裏切ったことからです。

昌平君が、河了貂に反乱軍襲撃の知らせを暗号にして送ったため、予め飛信隊と蕞(さい)の民を配置することができました。

そして、信は嬴政の娘である麗(れい)を守り抜き、加冠の儀が終わると昌平君も黒騎兵を連れて進軍しました。

昌平君の率いる兵は千騎ほどで少なかったですが、包雷(ほうらい)の陣形で敵軍を突破し、昌平君は戎翟公を打ちました。

毐国の滅亡

毐国の王である嫪毐が捉えられたことで、反乱は終結し滅亡しました。

太后は嬴政の母であることから死刑は免れましたが、嫪毐は四肢を引き裂かれる車裂きの刑になりました。

二人の子供は、表向きは処刑されたことになっていましたが、嬴政が匿ってくれたことで助かりました。

そして、愛する人を亡くし絶望に打ちひしがれた太后に、嬴政は二人の子供が無事であることをそっと告げました。

 


まとめ

毐国建国についてのあらましや、太后の過去について触れてきましたがいかがだったでしょうか。

太后は後宮の財力を使って、大胆な行動をしましたが、これは全て趙高が筋書きを作ってくれたおかげでした。

太后も嫪毐もただ家族で幸せになりたかっただけなのに、呂不韋の黒い思惑に踊らされ残念な結果になってしまいましたね。

太后が残りの人生を、子供を一緒に安らかに過ごせることを願います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

2 件のコメント

  • キングダムは面白い作品ですが、歴史改変がいたるところに見かけられるのでこの作品のファンの若い子らは正史もきちんと知って違いを知った上で楽しんでほしいです。

    • 和哉さん、コメントありがとうございます。

      >この作品のファンの若い子らは正史もきちんと知って違いを知った上で楽しんでほしいです。

      確かにそうですね。この作品をきっかけに史実にも興味を持ってくれるとよいと思います。
      今後は記事の中で史実との違いなども加えていきますね。

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