大国楚は、合従軍の戦いでは負けてしまい、さらに考烈王に子供ができずに後継者問題に苦しんでしました。
このままでは、精神に異常性のある王弟が玉座についてしまうことになると、春申君と李園は苦肉の策を講じました。
それは、春申君の子供を身籠った状態で、李園の妹を考烈王に嫁がせることでした。
このように、宰相の子を身籠った状態で王に嫁ぐ話は、呂不韋と嬴政の話にも似通っていて、創作ではないかと言う説も浮上しています。
春申君を暗殺した理由についても
李園が春申君を暗殺した理由としては、史実上では楚の実権を独り占めしたかったという説が有力かと思います。
そもそもこの計画は、李園は王の伯父になれるのでメリットがありますが、春申君は子供と妻をとられて実権も握ることはできません。
そのため、春申君は考烈王の子供が本当は自分の子供であることを明るみに出したかったのかもしれません。
キングダムで描かれた、率直で粗暴な春申君なら、そのように考える可能性もあるかと推測できます。
李園が春申君を暗殺した理由
李園が春申君を暗殺した最大の理由は、不義の子を産んでしまった自身の妹を死罪にさせないためでした。
李園は妹が美しかったおかげで出世ができた人物ですが、キングダムでは妹のことを出世の道具ではなく本当に大事にしてきた様子でした。
また、李園が妹を大切に思っていた点と、媧燐が大事な弟を探し続けていた点で、共通点を持たせたかったのではと推測できます。
李園は禍燐とともに楚の宰相に
媧燐は、李園に弟のことを言われた時、激昂した様子でしたが宰相になることを了承しました。
しかし媧燐は、弟を探すために戦場に出ていたようなので、宰相になるメリットはなかったように思います。
そこで李園は、春申君を暗殺したのは妹のためだという態度を見せることで、媧燐にシンパシーを持たせるように説得したのです。
また、近隣国である秦では昌平君が、趙では李牧など各国で軍略の天才が政治にも関わっていました。
楚も、より優れた軍略家を積極的に政治に取り入れることで、他国の信仰に対抗する力を得たいと李園は考えたのでしょう。
実際に考烈王の死と春申君の暗殺という大乱から、李園が1月あまりで宮廷をまとめたことを昌平君も感心していました。
今後の楚国がどのように秦や近隣国と戦うのかが楽しみになってきました。
●李園がジョン・スノウに似ている、というツイートがいくつかありました。 ↓
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