映画「E.T.」では、主人公エリオットがE.T.を自転車のカゴに載せて月をバックに飛ぶシーンが圧巻でした。
その自転車が日本製だと知っていましたか?
当時大阪の自転車メーカーKUWAHARAのBMX(bicycle motocrossの略)がアメリカで大人気だったそうなのです。
E.T.に出てきた自転車について調べてみました。
目次
E.T.の自転車のメーカーはどこ?
「E.T.」の後半で、エリオットの兄のマイケルの友人たちが自転車で集まる場面があります。その自転車をよく見ると、ハンドルの下のほうに日の丸が見えます。
日本製だからですね。
その自転車はKUWAHARA BIKE WORKS(クワハラバイクワークス)がユニバーサルスタジオから注文を受けて発送したものでした。
40台の注文だったそうです。
日本製のKUWAHARAのBMXが採用された理由も
KUWAHARAが子どもに人気だったから
なぜクワハラの自転車が採用されたのかについてはこちらの記事にありました。引用させてもらいます。
そのころは、アメリカ全土をKUWAHARAのBMXナショナルチームがキャラバンでまわっていました。 KUWAHARAのバイクはクロモリ*2で強いし、当時、若い選手がKUWAHARAのBMXに乗ってよく勝っていたんです。
その時分に、スピルバーグ監督が映画「E.T.」に使う自転車のことを考えていて、 たまたま公園かどこかで自転車で遊んでいる子どもたちに、どこの自転車がよいかとたずねたら、 子どもたちが口々に、”KUWAHARA””KUWAHARA”と言ったというんです。
それで、映画にはKUWAHARAを使おうと思ったらしいです。 いや、スピルバーグ監督に直接会ってはいないんですけれど、そういう経緯だと聞いています。 実際、当時アメリカでBMXはKUWAHARAが一番出ていました引用:cycleweb
*2のクロモリとは、クロムモリブデン鋼のことで、自転車のフレームとして使われているそうです。
1980年代にクワハラBMXチームが世界各国で結成され、アメリカ国内でモトクロス競技に参加していたのですね。それで子どもたちに人気だったのでしょう。
BMXは、タイヤのホイールの直径20インチが主流の小型自転車の競技、またはそれに使われる自転車のことです。2008年の北京五輪から自転車競技に採用されています。
Howie Cohenの功績
80年代クワハラ人気を作り出した立役者がいました。
Nishikiブランドを作り出したことでも有名です。
Howie Cohen(ハウィーコーエン)さんです。
コーエンさんは、Everything Bicyclesを設立し、桑原と協力して「クワハラ」というブランド名のBMXバイクを製造および輸入し、BMX販売代理店を設立しました。
クワハラのブランド名を一般的な言葉にするために、フリーダイヤルに電話してブランド名を正しく発音できる子供たちに無料のステッカーをプレゼントするプロモーションを実施したそうです。
クワハラは、母音が多いため、アメリカの子どもたちには発音しずらく、クーウィーなどと言われていたそうです。
映画「E.T.」 でクワハラの自転車が使用されたときに、国際的に人気になりました。
ハ―ウィーさんは2013年に74歳で亡くなられたそうです。日本製自転車の品質をアメリカに知らしめた立役者だったのですね。ありがたいです。
E.T.で使われた自転車の復刻版について
E.T.で使われた自転車は、今までに何回か復刻版が発売されました。
E.T.30周年記念モデルKE-01は、2013年に発売されましたが、特徴は、映画公開時に発売されたモデルを復刻したものだという事です。
引用:geared
価格は、56,700円ですが、売り切れています。
まとめ
●映画「E.T.」で使われた自転車は、日本製でKUWAHARAのBMXだった。
●採用されたのは、クワハラBMXチームがアメリカの子どもたちに人気だったから。
●ニシキバイクの輸入業者だったハ―ウィー・コーエンさんがクワハラ人気を作り出した。
●E.T.で使われた自転車の復刻版は売り切れている。
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