「思い出のマーニー」で杏奈が頬を赤らめる場面を検証!感情が動くところを頬の赤で表現!

ジブリ映画「思い出のマーニー」は、北海道を舞台に、喘息の療養のために札幌から海辺の田舎町にやってきた佐々木杏奈と、そこで出会った不思議な少女マーニーの交流が描かれています。

杏奈は幼いころに両親を事故で無くし、周りに心を閉ざしがちな少女です。

人との間に壁を作って表情もほとんどない状態ですが、頬を赤らめるところでは感情が動いていることが分かります。

杏奈が頬を赤らめるシーンを見ていきます。

 

「思い出のマーニー」で杏奈が頬を赤らめるのはどの場面?

映画を見ていると杏奈が頬を赤らめるところがよく出てきます。

頬を赤らめるのは杏奈の感情が動くところです。どんなところで頬を赤らめているのかを調べてみました。

人に自分の内面を見られるような場面

● 学校の先生に描いた絵を見せようとするところ。

※恥ずかしいけれど見てもらいたい、まったく人を拒絶しているのではなく、誰かに気にしてもらいたい気持ちが表れている場面です。

● 大石夫妻に会って養母を「おばちゃん」と呼んだことを大石のおじさんに聞き返されて、おばさんが「頼子のことよ」と旦那さんに説明するところ。

※ここは杏奈の中に養母を「おばちゃん」と呼ぶことに後ろめたい気持ちがあるのかもしれないと思いました。

映画の最後で杏奈はマーニーのことを教えてくれた絵描きの久子さんに向かって「母です」と頼子のことを紹介していますが、杏奈の心の変化がここからもうかがわれます。

● 信子に七夕の短冊の中を見られるところ

※近所に住んでいる女の子の信子は、悪気はないのですが杏奈に興味津々で、杏奈が書いた短冊を取り上げて読んでしまいます。

その内容について聞かれるところでも頬が赤くなっていました。

この後信子が杏奈の顔を覗き込み、目の青いことを指摘して、杏奈が信子に「太っちょ豚!」と叫ぶシーンに続きます。

マーニーと二人でいる場面

● マーニーに初めて会った時。ボートからマーニーを見上げるところ

※ボートの櫂が動かなくなって屋敷にあたりそうになった時に、マーニーが出てきて杏奈を助けます。そこでボートから屋敷の敷地に上がろうとすると、マーニーが通り過ぎて上から見下ろします。

ここでマーニーが必死でボートから上がろうとする杏奈を助けないで見下ろしたのが不思議に思いました。

でもこの夜空の三日月とマーニーの取り合わせがとてもきれいで印象的なシーンです。

● 階段で躓きそうになりマーニーに助けられた後、「夢じゃないわ」と言われて手を握られるところ

● 母親から隠れて植木の後ろに隠れてマーニーに引き寄せられるところ

● マーニーにボートを「もっと上手に漕げると思ってた」と言われるところ

● マーニーにボートの漕ぎ方を教えてもらって「上手よ」と褒められるところ

● 夜にピクニックに行って、3つの質問をしているときに急にマーニーと離れてしまい、マーニーが杏奈を見つけて抱きつくところ

●マーニーとしばらく会えないでいて、スケッチをしていたらマーニーが現れて、うれしさのあまり自分から抱き着くところ

初めての人に合う場面

● 大石のおばさんに近所の女の子・信子の家に連れていかれて信子のお母さんに挨拶するところ

● マーニーに誘われたパーティーでマーニーのお母さんから呼ばれてみんなが見ている中を歩くところ。

※大石夫妻や無口なボート漕ぎの十一(といち)に会った時には赤くなっていないので、もともとの性格は人見知りというわけでもなさそうです。

嬉しさを表す場面

● 養母の頼子が迎えに来たときに大石夫妻から褒められて。

● 頼子が行政からの援助を受けていることを告白したときに「話してくれてうれしい」と言って頼子に抱き着かれたとき

感情とは関係なく赤くなった場面

● マーニーのお父さんにお酒を勧められて飲んだところ。(お酒のせいで実際に赤くなった)

● 高熱を出して顔が赤くなった

 


マーニーとの関係で赤くなることについて

このように見てきて、マーニーと触れ合うときに顔が赤くなる点について、GL(ガールズラブ)だの百合だのという意見もありますが、この時期の女の子同士の関係では、恋愛感情に似たものがあり、高揚した気持ちの表れで、そのようなのとは違うと思います。

また、杏奈は養母にも心を閉ざしていて、人に触れることがあまりなかったので、身体に触れられることで感情が動くのだと思いました。

まとめと感想

始めのうち表情が乏しい杏奈ですが、その中で感情が動くのを頬を赤らめることで表現しているのだと思います。

心を閉ざして人に打ち解けることができなかったのが、マーニーとの出会いを通して成長し、自分がおばあちゃんや養母から愛されて育ったことを受け入れて明るく変化する様子が丁寧に描かれていて余韻のあるとてもいい映画でした。

また、北海道の自然がとてもきれいに描かれていて、夕方の池でボートをこぐシーンなどは月に照らされた水面が光って幻想的な美しさを醸し出していました。

後半部でサイロからいなくなったマーニーに怒りを覚えて屋敷に行き、絶対に許さないと思っていたのが、マーニーに許してと懇願されて気持ちが変わるところは圧巻でした。

ここで思い切り泣いて今までの悲しみが解けていったのだと思います。

「思い出のマーニー」を見て中学生の頃の素直になれなかった気持ちや自分をみとめられない気持ちを思い出しました。

何歳になっても10代にタイムスリップしてしまう不思議な映画だと思います。

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