映画「私のような少女たちへ」の制作秘話や背景!監督サーラやカテラのその後についても

2月21日にEテレで放映されたドキュメンタリー「私のような少女たちへ」は、実父の子どもを妊娠・出産したアフガニスタンの女性カテラの物語でした。

この衝撃的なドキュメンタリー映画がどのように作られたのかを調べてみました。

 

映画「私のような少女たちへ」について

番組についての背景や感想はこちらに書いています ↓

ドキュランド「私のような少女たちへ」の背景と感想!性暴力は無くならないのか

ドキュメンタリー映画 ”A THOUSAND GIRLS LIKE ME” の紹介動画↓

「私のような少女たちへ」が生まれたきっかけ

監督はアフガニスタン女性のサーラ・マニさんです。彼女は難民としてイランで育ちました。学校にも行くことも働くことも許されなかったそうです。

22歳の時にイギリスに移住し、映画造りを学び始めました。

「私のような少女たちへ」の中のカテラが、父親から何年にも渡って性虐待を受けていたことを大勢の前で話していたのをテレビで見て、彼女を助けなければと思ったそうです。

そしてカテラに会って話を聞くうちに、カテラのような体験をしている少女たちがたくさんいることを知り、タブーに挑戦して映画を作ることを決めたそうです。

映画を作る過程での苦労

映画を作ると知って、カテラは叔父から何度も脅迫されました。家族の恥をさらすからです。叔父はカテラとカテラの娘を殺そうと思っていたようです。

また、監督のサーラがカテラを法の力で助けようとすると、多くの法律関係者から映画を作るのをやめるように言われました。知らない人からたくさんの脅迫電話があったりして、サーラは3週間ほどドイツに行ったりもしたそうです。

アフガニスタンでは近親相姦について話すことはタブーでしたが、サーラは敢えてそれを取り上げようと思いました。次の世代が安全な社会を作る助けになりたいと思ったからだそうです。

カテラはなぜ自分を映画に撮ることを望んだのか

サーラがカテラに会った時に、カテラのほうから映画を作ってくれるように頼みました。また、叔父の脅迫や弟の反対にもめげずに裁判をすることや映画を撮ることを続けました。

それは、自分の娘が自分と同じような目に合わないようにしてほしいからです。自分が声を上げなければ、虐待はいつまでも続くと思ったのでしょう。なんと強い女性なのかと驚くばかりです。


カテラのその後

カテラのその後について調べてみましたが、フランスで婚約者と子ども二人と暮らしている、ということしか分かりませんでした。

フランスに行って婚約者ができたのですね。番組の最後に、映画の時よりも成長した子どもと、前より明るい表情のカテラの写真がいくつか載っていましたが、平和な日々であることを望みます。

番組の最後で、カテラの母親は今でもカブールにいて、父親の量刑は決まっていないとありました。

状況はその後変わっていないのでしょうか。カテラが捨て身で訴えたのに何も変わっていなくて、アフガニスタンの女性たちがまだまだ虐待にあっているとしたら悲惨です。

アフガニスタンの女性の状況

アフガニスタンの女性は以前は教育を受け、権利も得ていて、アフガニスタンは「アジアのスイス」と呼ばれていたそうです。

状況が変わったのは、1979年にソビエトがアフガニスタンを侵略し、10年に渡る戦争を行ってから。その後タリバン政権になり、女性は人間としての権利を失いました。

タリバン政権崩壊後13年経っても、アフガニスタンの女性はいまだに自由の無い生活を送っています。

学校へ行くことも仕事をすることも許されていないのだそうです。女性は男性と同等ではなく、家族から毎日虐待されている少女たちがたくさんいるのです。

そこから逃れようと家出したり反発したりすると牢屋に入れられるそうです。

また、女性が妊娠や出産で死ぬ確率は50人に一人の割合だそうです。


私たちができること

“A Thousand Girls like me”というのがこの映画の原題ですが、そのウェブサイトによると、私たちがカテラのような少女たちを助けたいなら、できることが4つあるそうです。

1.アフガニスタンにあるこのサイトの団体に寄付をする
2.カテラの話を知り合いに話す
3.自分のいる国が女性に対する暴力をなくすためにどのように取り組んでいるかを知る
4.女性に対する暴力をストップさせる世界の動きについて知る

寄付のページはこちらです

 

その買うを、もっとハッピーに。|ハピタス

まとめと感想

カテラやサーラのような勇気ある女性がいて、あきらめずに声を上げることで、社会が変わっていくのだなあ、と思いました。

言っても無駄、と思って声を上げずにいれば状況は何年も変わらない、日本も多くの女性が声を上げ続けてくれたから女性の状況が変わってきたと思います。

最近はSNSなどで個人が発信できるようになりました。#Metoo運動もその一つです。何事も他人事と思わずに自分だったら?と考えて、行動することが大切だと思いました。

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ドキュランドはNHKEテレで毎週金曜の午後10時に放送されています。

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