2月21日の「初耳学」にギフテッドの大西拓磨さんが出演しました。
林先生がインターネットの大西さんのサイトを見てその才能に驚き、番組でのインタビューが実現したのです。
大西拓磨という天才が見ている世界がどんなものなのか前から知りたいと思っていたので、興味深く視聴しました。
目次
初耳学ギフテッド大西拓磨の出演内容!
大西拓磨さん ↓
引用:孫正義育英財団
大西拓磨さんは、以前NHKの「素顔のギフテッド」に登場した方です。
>>NHK「素顔のギフテッド」の再放送を見た感想と日本での状況と問題点についても
当時は学校も仕事も長続きせずにニート生活を送っていました。今も定職は持たずにネットカフェで生活しているそうです。
当時と大きく違うのは、2020年8月に孫正義育英財団に採択され4期生として活動していることです。
「初耳学」に登場 ↓
大好評「インタビュアー林修」
今回のゲストは…林先生が”とんでもない才能”と
大絶賛した21歳の天才、
大西拓磨さん(@IlllIlllIlIlIll )林先生が「感想を一言でいえば、
“敗北感”でしかない」と唸った
インタビューの様子は、
2/21(日)よる10時放送‼︎#初耳学 pic.twitter.com/DqKPnlCWjZ— 林先生の初耳学【公式】 (@hatsumimigaku) February 20, 2021
以下孫正義育英財団HPの大西さんのプロフィールです。
2020年 NHK『素顔のギフテッド』出演
2019年 4つの高域IQテストで世界記録を更新(最高IQ173sd15)
2018年 東京藝術大学建築科入学
2017年 JAPAN MENSA入会
2016年 全国きものデザインコンクール 京都府知事賞
東京芸大は首席で入学したようですが半年で退学になっています。
●ルービック大会での様子 ↓
●大西さんがデザインしたスカートを履くのは東大王の岡本沙紀さん。スカートの絵柄は東大駒場キャンパスの地図になっています。
東大駒場キャンパスでスカートを作りました pic.twitter.com/g1WCgc0DOw
— 大西 拓磨 (@IlllIlllIlIlIll) September 23, 2020
「初耳学」では、「天才が見ている世界を紐解く」と称して、林先生の質問に大西さんが答えるといった形で話していました。
今まで作った作品がどのような経過や意図で作られたのかについて語る場面が多かったのですが、一言でまとめると「全部イタズラ」だという事でした。
しかしそれぞれに創作の美学があり、モチベーションになるのは「デザイン的な思考」と「自意識」だそうです。
それについては以下で見ていきます。
林修先生が天才の見ている世界を紐解く
林先生が大西さんを知るきっかけになった大西さんのサイトはこちらです ↓
https://ima.goo.ne.jp/column/article/9229.html
林先生は、大西さんのサイトに載っている作品を見て、すごいと思ったのだそうです。
番組で紹介されていた作品2点をあげてみます。
上野動物園のパンダ
最初の作品は上野動物園の裏塀に描かれたパンダです。といっても、実際は汚れを一部落としてパンダを浮き上がらせたのです。
上野動物園の裏塀を一部掃除しました pic.twitter.com/zVz0E7FNiE
— 大西 拓磨 (@IlllIlllIlIlIll) December 1, 2018
大西さんは、創作に対するモチベーションが2つくらいあると言います。その一つがデザイン的な思考です。
このパンダの絵は以下の3つが重なったことで生まれた美しいアイディアなのだそうです。
①上野公園の裏の塀が黒く汚れている
②上野動物園ではパンダが有名
③パンダが黒白で描ける動物
ちなみにこのパンダの絵は1週間で消されてしまいました。
一枚の紙を折って作った立体女子高生
引用:https://ima.goo.ne.jp/column/article/9229.html
林先生が一番すごいと思ったのがこの作品だと言っていました。
しぐさや足の向きがいかにも女子高生、という感じですね。
どうやったらこんなことができるのでしょうか。
この女子高生は、正方形の大きな折り紙で折られています。山折り、谷折りの線が付いた展開図もあります。
そういえば、NHK「逆転人生」に出ていた、分身ロボット「OriHime(オリヒメ)」を作った吉藤健太朗さんも、小型ではあるけれど同じように折り紙でバラの花や立体フィギュアなどを作っていました。
大西さんの創作に対するモチベーションの2つ目は自意識だそうです。自分を見てほしい、認めてほしいという欲求のためです。
大西さんのSNSやブログを見ていると、社会とかかわりを持ちたい気持ちがすごくよく分かります。
大西さんにとって、社会とコミュニケーションをとる手段が創作なのだと言います。
おしゃべりや歌やパフォーマンスなどでのコミュニケーションが取れないので、面白いもの(芸術)を作ることでコミュニケーションを取ろうとするのですね。
しかしそれが理解されるまでは長い道のりでした。
パンダの絵は1週間で消され、東京芸術大学でのいたずら的な創作のせいで、トップの成績で入ったにもかかわらず半年で懲戒退学になっています。
また、いまトピの記事も、最初の「羽田空港に1か月住んでみた」という記事があったのですが、国交省から削除依頼が来て消されたそうです。
しかし林先生もおっしゃっていましたが、無名の時は理解されない才能も、ひとたび社会的に認められれば落書きやいたずらとは思われなくなるのでしょう。
バンクシーのように大西さんの作品も世界から評価される時がきっと来るとおもいます。
将来の希望はない
大西さんは将来何かやりたいようなことは全くないそうです。現状には満足している、と答えていました。
自分が社会から理解されることはうれしいが、ちょっと残念と思う気持ちもあるそうです。
「社会から理解されたら自分はある意味もう終わりなんだ」と言っていました。
しかし承認欲求もあるわけで、「これからは社会と折り合いをつけて生きていこうと思っている」とも言っています。
3年前の苦しさからは抜け出せたのかな、と思いました。
注目されるようになって
大西さんは、最近自分がメディアに取り上げられるようになって思うことを聞かれて、3年前の自分のような人に社会の目が向けばいいと言っていました。
大西さんのように才能を持っていても光が当たっていない人はたくさんいるので、そのような人たちに声をかけてほしいそうです。
大西さんのような人たちを私たちは見逃してはいけませんね。日本という国自体がもっとこのような若者たちの才能を救い出してあげて欲しいと思います。
今は孫正義さんのような篤志家の善意に頼っているような状態なので。
大西さんのような若者の居場所を作ることは、ギフテッドの人たちばかりでなく、社会的マイノリティーの人たちが過ごしやすい社会を作ることにもなるのではないでしょうか。
また、IQテストについては、体育の世界で言うと体力を走り幅跳びだけで測るようなもので、砲丸投げができるかというとそうではなく、IQが高いから何でもできるわけではない、という事でした。
大西さんも林先生もIQはどうでもいい、と言っていましたが、IQは一つの指針でありそれを話題性にし過ぎないほうがいいようですね。
大西拓磨さんはこれからどのように生きていくのでしょうか。彼のことですから今後も自分の人生について発信し続けてくれるでしょう。
凡人には理解できないことも多いですが、ギフテッドが生きにくさを抱えるある意味社会的マイノリティーだと考えると、彼の発信に注目して少しでも理解しようとすることが必要でしょう。
まとめ
「初耳学」に登場した大西拓磨さんについて見てきました。
天才の見ている世界や葛藤が少し分かった気がしました。
関連記事:大西拓磨「初耳学」出演への反響がすごい!林修の敗北感についても
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