ゴールデンカムイで刺青を彫ったのは誰？ホロケウオシコニの意味についても

ゴールデンカムイでは刺青人皮（いれずみにんぴ）が物語の大きなカギになっています。

刺青人皮は刺青の囚人から皮を剥いだもので、その刺青はアイヌの金塊の隠し場所を示す暗号になっていました。

その刺青を彫ったのは誰なのでしょうか。そしてアシリパが思い出したホロケウオシコニはどういう意味なのでしょうか。

今回はそれを探っていきたいと思います。

ゴールデンカムイで刺青を彫ったのは誰？

この暗号入れ墨を彫ったのはのっぺらぼうで、アシリパの父であるウイクルです。

引用：https://goldenkamuy.fandom.com/wiki/Wilk

彼は元々は樺太アイヌの出自であり、アイヌの母とポーランド人の父のハーフとして南樺太で生まれ育ちます。

顔に大きな十字傷を負い、瞳は青で、アシリパと同じ虹彩の特徴を持っています。

彼が金塊を手にしたのは、アイヌが後に和人に対抗できる術を得るために、軍資金として密かに集められた金塊を移送するも、7人のアイヌが仲間割れをしてしまった事が原因です。

のっぺらぼうはウイクル本人であり、彼は自分の死を偽装する為に、殺し合ったアイヌの仲間達の死体をわざとバラバラにし、自身の死を偽装したのです。

欠けた死体で一人分の遺体を作りだし、自身の顔の皮を引きはがし、のっぺら坊となり、網走監獄へと収監されました。

それは全て娘・アシリパにアイヌの未来を託すためでした・・・

金塊をアシリパに託すために、彼は自分と同じ死刑囚となった脱獄囚２４人に暗号入れ墨である刺青人皮を彫り込み、また容易に手に入れる事が出来ない暗号で記しました。

そして同じ独房に居た土方歳三に脱獄を示唆し、２４人の囚人を脱獄させる事に成功します。

何故彼はこんなにも回りくどい方法を使用したのか、それは金塊を狙う第三者を牽制する為でした。

仲間のアイヌ達に疑心を植え付け、殺し合わせた人物の警戒網を抜ける為だったのです。

暗号の最大の謎とされている「ホロケウオシコニ」は、アイヌの言葉では「狼に追いつく」という意味の言葉があります。

この言葉は北海道アイヌのウイクルの妻である、アシリパの母親に自身の名であるウイルクの由来を明かした際に、彼女に付けてもらった言葉だったのです。

無論、この秘密の名前を知っているのは、既にアシリパのみしか知りません。

彼女が何故直ぐにこの言葉の意味を想い出せなかったのか、それはアシリパが家族を失ったショックによって、その言葉が記憶の奥底に封印されてしまったからです。

ソフィアとの会話によってアシリパの脳裏に蘇り、金塊の在処を示した暗号解読の鍵となったのです。

黄金の最大の手掛かりとなるホロケウオシコニの暗号は、刺青人皮に記されていた漢字を読み解く為に必要な符号だったのです。

アイヌは文字文化を持たない民族であり、アシリパ自身も最初は、刺青人皮の漢字を読む事が出来ませんでした。

でもそれではアシリパに金塊を託すことは出来ず、ウイクルはある方法で、アシリパに解読の方法を伝えたのです。

それこそがホロケウオシコニでした。

刺青人皮が示す黄金の隠し場所は、土方歳三にとっての因縁の地である、あの五稜郭が黄金の隠し場所だったのです。

元々入れ墨は地図を示しており、刺青人皮を合わせれば、五稜郭の地図となります。

しかし肝心の金塊の場所は記されてはおらず、漢字の部分がヒントとなっていたのです。

音読みをする事で、漢字の意味が判明し、ホロケウオシコニは、いわゆる星座と同じように音読みの部分を重ねて行けば、文字が同じ場所を重ねている事が判明します。

その形こそが五稜郭の形だったのです。

ウイクルはこの事を見据えて、入れ墨を囚人達に彫り込み、また土方歳三が最終的にアシリパと合流する事を予想し、また彼の人間性を託していたものと推測されます。

ただウイクル本人が死んでいるため、真意は全て予想の葉に無いのモノでしかなく、彼が黄金をアシリパに託せるのかどうかは、まさに運任せだったとも言えます。

暗号に関しては難関な解読であり、アイヌだけでは解く事の出来ない代物であり、また杉元などの和人だけでも解く事の出来ない、互いに協力しなければいけない謎だったのです。

しかしいざ黄金を手に入れようとした時、まさに最後の殺し合いが始まってしまいます。

鶴見中尉とアシリパとの会話の中で、金に欲を駆られてしまい、森の恵みを失ったアイヌの経緯を語っていたくだりがあり、本当の意味での呪われた黄金だったのかもしれません。

しかし手に入れたアシリパによって、アイヌの歴史は後世へと受け継がれる事となり、結果としては救いをもたらした金であったと、ウイクルもあの世で喜んでいるでしょう・・・