ゴールデンカムイでキロランケの裏切りはなぜ?ウイルクとの関係についても!

 

豊かな顎ひげと胸毛がセクシーな色男キロランケ。

初登場時は優しい保護者のようでしたが物語が進むにつれて疑惑の多い人になってきました。

アシリパは父の友人だと言っていましたがキロランケとウイルクはどんな関係なのでしょうか?

 

この記事ではキロランケとはどういう人物なのか、またウイルクとの関係、杉元一行を裏切った真意と経緯などをまとめました。

 

ゴールデンカムイでキロランケの裏切りはなぜ?

 


引用:https://goldenkamuy.fandom.com/wiki/Kiroranke

キロランケの初登場は漫画の何巻?

 

 

キロランケの初登場は漫画5巻47話『イトウの花』。

アニメ10話『道連れ』で杉元一行はイトウ漁をしているキロランケと出会います。

キロランケはアシリパの父の古い友人であり、共に移住してきたこと、日露戦争に工兵として従軍していたことはこの時点でわかっています。

第七師団に属していたため杉元は警戒しましたが、鶴見中尉とは無関係でした。

杉元のことは話に聞いていたようで「こんな所で戦争の英雄に出会うとは」と発言しています。

のっぺらぼう=アシリパの父のウイルクであると伝え、ここから一気に物語が動き出すことになります。

同じ国から来たウイルクが犯した罪に責任を感じ、些末を見届けるためにと杉元一行に同行することになりました。

アシリパはキロランケに懐いている様子が伺えますが、杉元は何か裏があると感じており、その予想が的中することに…

 

キロランケの正体が判明したのは17巻163話『指名手配書』、アニメ29話『国境』からです。


引用:ゴールデンカムイファンブック

キロランケの過去

アムール川流域に住んでいたタタール族の出身で、本名はタタール語で虎を意味する『ユルバルス』と言います。

曾祖母から樺太アイヌの血も受け継いでおり、様々な少数民族の言葉や風習に詳しく、ロシア語、アイヌ語、日本語、ニヴフ語、ウイルタ語を話すことができる知的な一面も。

 

ロシアではウイルクと共に帝政ロシアに対抗するパルチザンとして活動しており、皇帝爆殺犯として指名手配されています。

ロシア極東、樺太、北海道からなる極東連邦の理想実現のために金塊を求めて北海道へ渡ってきました。

 


引用:ゴールデンカムイ

北海道では妻と2人の子どもがいます。

タタール族で育ったことから馬の扱いに慣れており、馬好き。

7巻62話では競馬場で当時主流ではないモンキー乗りを披露して首位になり、64話では熊に襲われた馬を危険を承知で助けています。

名前の由来はキロ『力』ランケ『下す』で、キロランケは下半身が強いという意味になります。

制作時にアイヌの人に取材を行った際に「かわいそうなアイヌより強いアイヌが見たい」と言われたことを反映したキャラクターです。

 

 

キロランケが裏切ったのはウイルク

のっぺらぼうが本当にウイルクなのかは自分の目で確かめるというアシリパ達。

アシリパになら金塊の秘密を話すであろうと考えた土方一行や、敵か味方か不明の尾形、キロランケ、インカラマ達とともに行動します。

14巻137話でのっぺらぼうが本物のウイルクだとアシリパに確認させたキロランケは尾形に合図を送り、ウイルクを射殺させました。

その後尾形に「杉元まで撃つ必要があったか」と訊ねていたので、キロランケが殺害する予定だったのはウイルクだけだったようです。

 

キロランケの裏切りはなぜ?

キロランケとウイルクは極東連合国建国を計画していました。

しかし計画の相違により仲たがいした際にウイルクはキロランケを殺しはせずに見逃しました。

そのことがキロランケを失望させます。

以前のウイルクならば計画の障害になりかねないものは顔色一つ変えずに殺したであろうに、キロランケが憧れたその非情さや合理性を見ることはできませんでした。

「ウイルクは群れの中の弱った狼だ」

「かつてのウイルクが憧れていた狼のやり方で殺してあげた」

とキロランケはウイルクについて言っています。

一部ではウイルクへの愛が重すぎて怖い。などと言われています…

キロランケもウイルクの大きすぎる影響力に飲まれたうちの一人なのでしょう。

 

***ebookjapanでゴールデンカムイを試し読みしてみる***

 


ウイルクとの関係についても!

ここからはキロランケとウイルクの関係について見ていきます。

ウイルクとキロランケ

ロシアでパルチザンとして共に活動していたウイルクとキロランケ。

キロランケはウイルクの非情なまでの合理性に、陶酔と言える程に慕っており「心から信頼して愛していた」と語っています。

徹底的な合理主義者であるウイルクに対し、キロランケは人情家な一面も見えます。

計画に邪魔になりうるインカラマを刺したり、アイヌの妻子を捨てていたりとそれなりに非情な面もありますが、それはあくまでも故郷への熱い想い故です。

だからこそ、家族を持って計画の方向転換をしたウイルクのことが許せなかったのでしょう。

キロランケはウイルクの方向転換の理由として愛する妻子を持って変わってしまったと考えているようです。

信頼して深く愛していた分、見捨てられたような気持ちも感じていたように思えます。

雄々しい見た目と乙女のような感情のギャップがすごいです。

極東民族独立で意見の相違

元は2人とも樺太、極東ロシア、北海道からなる極東連合国を作り、大国に少数民族が飲み込まれて消えてしまわないようにとの理想のもと活動していました。

ウイルクは大国と陸続きの樺太や極東ロシアを守ることの難しさを感じ、海に囲まれて防衛がしやすい北海道のみを独立させる計画に変更しました。

ロシアの少数民族は北海道に移り住めば良いと考えています。

キロランケはウイルクの計画に対して、気候が違えば生活が変わり、文化は消えてしまうと主張します。

それに対し「あくまでも移民は希望者だ」と言い放つウイルク。

ここがキロランケが『愛する家族のいる北海道さえ守れば良いのだな』と判断した所です。

樺太には北海道よりさらに寒い環境下でトナカイと共に生活しているウイルタという民族がいます。

北海道に移住すればトナカイとは暮らせず生活様式を変えざるを得ない。

移住しなければロシアの一部となり文化は失われる。

どちらを選んでも消滅ですよね…

ウイルクは単に実現可能な範囲で手を打とうとした冷静な判断だったのかもしれません。

憧れたはずのウイルクの非情な合理性に自分や仲間が切り捨てられる結果となったのは皮肉な話です。

 

まとめ

衝撃の裏切りで読者を驚かせたキロランケ。

今回はキロランケとはどういう人物なのか、裏切った経緯やウイルクとの関係についてまとめました。

裏切者であるにも関わらず、「真面目すぎる男だったんだよ、キロちゃんはさ」と白石が言ったその意味を考えると複雑な気持ちです。

初めは胡散臭くも頼れる不思議な存在でしたが、後半まで読むと人間臭いただの一人の男だったと感じました。

最後まで読んで下さってありがとうございました。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です