ゴールデンカムイで菊田の初登場は漫画の何巻?正体や杉元との関係についても

漫画「ゴールデンカムイ」も佳境に入ってから第七師団に合流、登場してきた菊田特務曹長。

いつも外套を着こんでいる体格の良い軍人で、鶴見中尉率いる第七師団の中でもなかなかの年配者。

2022年10月放送開始のアニメ第4期に新たに登場するキャラクターとして注目を集めています。

今回は、その菊田特務曹長の正体や杉元との関係について、見ていきます。

 

ゴールデンカムイで菊田の初登場は漫画の何巻?


引用:ピクシブ百科事典

菊田特務曹長とは?

本名は菊田杢太郎。帝国陸軍北海道第七師団に所属する軍人で、階級は特務曹長です。

特務曹長とは、現在で言う「准士官」にあたるポジションで、階級的には鯉登少尉と月島軍曹の間に位置します。

 性格は少し粗っぽくて好戦的な面もありますが、言動は基本的に常識人のように思えます。少なくとも変人揃いの第七師団にあっては相当まともです。

作中では、たたき上げのベテランの軍人らしく、激しい戦闘の最中でも敵の習性を冷静に見抜く頼もしい姿もみられます。

菊田は、日露戦争中、殺したロシア軍将校から銃器(特に拳銃のナガンM1895)を鹵獲することにとりつかれた、ガンマニアでもあります。

いつも着ている外套の下にいくつものホルスターをぶら下げてこれらを携行しており、戦闘の際はそれらを二丁拳銃で構え、次々と持ち替えながら戦うという、作中でも独特のスタイルで戦います。

 

菊田の初登場は漫画の何巻?

 

初登場は20巻191話。日露戦争で有古一等卒と共に重症を負い、登別にて療養し、軍務から一時遠のいていました。

長期療養を終え、第七師団との合流を控えていた時、有古から「山奥の別の温泉(現在のカルルス温泉)で下駄らしき音と妙な上半身の模様を目撃した」との情報を入手します。

先に合流した二階堂や宇佐美にもこの情報を告げますが、いいようにはぐらかされてしまいます。

刺青の入った囚人についても訪ねますが、それについてもはぐらかされ、「ナメやがって」と毒づき、有古とともに調査することにしました。

 

調査中、按摩師として第七師団の情報を探っていた都丹庵士らに襲われ、真夜中の雪山で交戦となります。

都丹庵士との戦闘では、交戦当初は相手が盲目という情報もありませんでした。

暗中でも動き回れ、古い坑道内の氷筍も器用に避ける様子を冷静に判断、行動する様は、見事と言うしかありません。

 


菊田特務曹長の正体


引用:https://goldenkamuy.fandom.com/wiki/Mokutarou_Kikuta

正体は軍中央部のスパイ

 

菊田は後述する「縁談替え玉作戦」のあと、陸軍第一師団から第七師団への転属を命じられます。

表向きの理由は菊田自身に考えろ、と丸投げされていますが、真実は鶴見に取り入り暴走しないか監視し、軍中央部に報告する役目を負わされました。そのための転属です。

この少し前、鶴見は第一師団長奥田秀山中将から高い情報収集能力を買われ、アイヌの金塊を探し、中央へ逐一報告せよと命令されています。

しかし、この奥田中将は鶴見を信頼しきっていたわけではなかったため、その監視役を菊田に命じました。

この時、すでに第七師団の面々と合流していた尾形も、共に中央からのスパイとして紹介されています。

 

菊田の最期

 

28巻280話によると、菊田は軍中央部と「デッド・ドロップ」と呼ばれる手法で、タバコの中に連絡文を仕込んでそれを特定の場所に落とすことでやり取りしていたのですが、受け渡しの途中で浮浪者に奪われてしまいます。

それが宇佐美の手に渡ったことで、正体がバレてしまいました。

札幌での連続娼婦殺害事件の時に「宇佐美はきっと札幌で役に立つ」と言っていた鶴見。登別での合流時も刺青人皮の情報も元は共有されていなかった菊田。

鶴見は最初から菊田を怪しんで宇佐美とともに行動させていたのかもしれませんね。

鶴見が菊田の正体知った後もすぐに始末せず泳がせていたのは、菊田を殺せば軍中央部が鶴見の制圧に乗り出すことが分かっていたからです。

刺青人皮の謎が解けてから、「本番はこれからだ…」と、鶴見が第七師団の面々の前で菊田に発砲しました。自ら退路を断ち、必ず金塊を手に入れるという鶴見の決意の表れです。

菊田は鶴見に最期、こう告げます。そして、月島によって射殺されました。

「あんたを倒すのはノラ坊(=杉元)さ 地獄行きの特等席 俺のとなりを空けておきますよ」

 

菊田特務曹長と杉元の関係

 

菊田特務曹長と杉元

 

28巻277・278話で菊田と杉元の出会いが描かれています。

現在より数年前、故郷を出て各地を放浪していた杉元が東京で兵隊相手に喧嘩していたところを、当時軍曹だった菊田が仲裁しました。

「睨まれたから」という理由で喧嘩をする野良犬のような気性の荒さと、菊田の故郷で食べられる「のらぼう菜」にかけて、杉元のことを「ノラ坊」と呼び始めます。 

ご飯をおごった代わりに、菊田は杉元を「花沢勇作」の替え玉として財閥令嬢の金子花枝子とお見合いさせ、破談させる作戦を実行します。

結果、紆余曲折あって杉元自ら花枝子に替え玉であるとバラしてしまいましたが、花枝子の協力もあり、勇作との縁談自体をなかったことにさせることには成功しました。

 

杉元に与えた影響

 

菊田は弟を「飯の食いっぱぐれはない」と軍に誘い、その結果、弟は日清戦争に参加して病気になり、苦しみながら死んでいきました。

菊田はそのことを悔やんでいたのですが、杉元は菊田との「縁談替え玉作戦」の経験で、「軍隊なら飯は食える」と考え、入隊を決意します。

後に菊田は、「不死身の杉元」と呼ばれる英雄を作ったきっかけは自分だと回想していました。

弟のことで今も自分を責め続けていた菊田。杉元は、陸軍に入ったのは(菊田の弟も同じように)決断した自分の意思。菊田へ「もう自分を許して前に進んだら?」と伝えます。

この時の杉元は、菊田にとって弟に重なって見えていました。

野良犬のように各地を放浪していた杉元に対して、菊田は食事の世話をしたり、都合がよかったとはいえ任務を与えたり、兄貴分のようにふるまっていたように見えますね。

そんな菊田だからこそ、杉元も前向きな気持ちで応えたのではないでしょうか。

 


まとめ

 

今回は菊田特務曹長の正体や杉元との関係についてまとめてみました。

読み返せば、菊田は一貫して中央のスパイであり、鶴見中尉にも従っているように(両者ともに)見えて一線を画していることが描写されています。

腹に一物抱えてそうなキャラクターの多い第七師団ですが、その中でも菊田は感情移入しやすいまっとうなキャラクターでしたね。

できれば地獄ではなく、天国で弟さんの隣にいて欲しいものです。

 

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