【エール】決戦の大空へのあらすじや内容は?映画主演の原節子についても

朝ドラ「エール」17週では、裕一(窪田正孝)は招集されたものの解除になり、海軍航空隊の予科練習生を主題とした映画「決戦の大空へ」の主題歌づくりに取り組むことになります。

「決戦の大空へ」はどのような映画だったのでしょうか。

 

【エール】映画決戦の大空へのあらすじや内容は?

『決戦の大空へ』は、東宝映画が制作し、1943年(昭和18年)9月16日に公開されたモノクロの映画です。

舞台になった土浦海軍航空隊と予科練の若者たちが憩う倶楽部の一家との交流を描いたものです。

予科練に憧れる地元の少年の成長をテーマにした映画で、予科練に志願する若者を勧誘するために作られました。

昭和18年(1943)に公開され、主題歌の『若鷲の歌』とともに大ヒットして予科練の名を一躍有名にしました。

この映画を見て予科練に憧れ、志願した少年も多かったということです。

「決戦の大空へ」の主な出演者

役名 俳優名
村松杉枝 原節子
弟・克郎 小高まさる
妹・しげ子 落合富子
母・はる 英百合子
第3班長 高田稔
司令(大佐) 進藤英太郎
小川米秋練習生 木村功

●監督: 渡辺邦男
●脚本: 八住利雄
●製作: 山下良三
●製作会社: 東宝映画
●公開: 1943年9月16日
●上映時間: 91分

 

あらすじ

舞台は土浦海軍航空隊で、予科練の少年飛行兵達が訓練しています。

航空隊の近所にある県立土浦中学校の生徒・松村克郎の家は予科練練習生の立ち寄る「倶楽部」で、週末になると練習生達が遊びに来ていました。

練習生は克郎に優しくしてくれますが、姉の杉枝は克郎の体が弱いことを心配しています。

克郎はよく風邪を引いて寝込んでいるのでした。

あるとき新聞記者が訪ねてきます。予科練の活躍を聞き、克郎も予科練に興味を持つのでした。

克郎は予科練を受験し、見事合格し、家族も喜びます。

一方、練習生達は卒業の時を迎え、倶楽部で最後の時を過ごし、土浦を離れて次の訓練基地へ移動していくのでした。

最後に「若鷲の歌」を訓練生たちが合唱します。

古関裕而作曲の「若鷲の歌」の効果もあり、大ヒットした映画です。

 

内容や感想

この映画では、土浦海軍航空隊の予科練の様子と、彼らを温かい目で見守る倶楽部の婦人たちとの交流を描いています。

訓練の厳しい様子は描かれていますが、若者を勧誘するのが目的の映画であるためか、楽しいところという描写が多く、教官も優しくてマイナス面は一切見られません。

体の弱い克郎が16歳とは思えない幼さで入隊し、海軍でやっていけるのか、母も姉も妹も、克郎の入隊を喜んでいますが、心から喜んでいたのかなど疑問点は残りました。

昭和18年は戦況が悪化し人々の生活も大変だったと思いますが、終始明るいトーンで深刻な場面はなく、戦争の悲惨さは全く感じられません。

全員が戦争に疑問を持つことなくお国のためと一致団結しています。

戦意高揚作品なので仕方がないのでしょうが、今の時代に見ると違和感はぬぐえません。

この映像の中の生徒たちの半数は戦争で命を無くしたことでしょう。

予科練の訓練や、一糸乱れぬ体操様子競技の様子がドキュメンタリータッチで描かれており、貴重な映像記録であること、また、原節子や母役の英百合子などの若い頃の映像が見られることなどから興味深い作品だと思います。

具体的に訓練の様子を描いているところやこの時期の暮らしぶりなど、歴史を知るうえでも参考になる場面は多いです。


「決戦の大空へ」の女優原節子とは?

「決戦の大空へ」の主役を演じているのは原節子さんです。

原節子は「エール」の浩二が結婚したい人

「エール」86話で、裕一の弟浩二(佐久本宝)が、結婚相手について音(二階堂ふみ)に「どんな方がいいんですか?」と聞かれて「原節子みてえな…?」と答えていましたね。

音は「えっ…」という表情で一点を見つめて黙り込んでしまいました。意外だったのでしょうか。

原節子は当時の男性のあこがれの女性だったのでしょう。しかし当時映画スターは高嶺の花だったことから、音のリアクションだったのかもしれません。

ツイッターでも話題に ↓

理想が高すぎる、という声 ↓

原節子さん ↓ 綺麗ですね。


引用:Wikipedia

戦前から1960年代にかけて日本映画を代表し、2000年には、『キネマ旬報』の「20世紀の映画スター・女優編」で日本女優の第1位に選ばれています。

1963年に42歳で女優業を引退してからは世間とは離れた隠遁生活を送っていましたが、2015年に亡くなりました。

絶頂期の引退に疑問の声もありましたが、映画のロケ中にカメラマンであった実兄が目の前で亡くなったことや、視力の衰えなどが影響しているのではないかと言われています。

もともと社交的な性格ではなく、人前で演技をするのに向いていなかったのではないか、という見方もあります。

原節子の代表作

●『わが青春に悔なし』(黒澤明 監督、1946年)八木原幸枝

●『青い山脈』(今井正 監督、1949年)島崎雪子

●『東京物語』(小津安二郎 監督、1953年)紀子

 

 

エールでの「決戦の大空へ」

 
 
「朝ドラ「エール」では、東都映画となっていましたが、実際は東宝映画が製作しています。
 
裕一は、東都映画の三隅(正名僕蔵)から映画「決戦の大空へ」の曲づくりを依頼されます。
 
ちょうど召集令状が来ていたため一度は断りましたが、作曲で貢献していることから召集解除となり、曲を作りあげますが、納得できず、実際に航空隊の予科練の若者に会って作り直します。
 
映画「決戦の大空へ」は、裕一の作った歌のおかげもあり大ヒットするのでした。
 
「決戦の大空へ」を見た若者が予科練への入隊を多く希望したそうです。
 
音の音楽教室の生徒だった梅根弘哉もその一人のようです。

まとめ

今回は、朝ドラ「エール」でも取り上げられた映画「決戦の大空へ」のあらすじや、出演した原節子さんについて見てきました。

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